あんまりよくないおはなし
真の名を「イングランディア」。エルフ語で「始まりの旅人」。
出身はエリン自治区、浮遊島。
れっきとした人間だが、何故浮遊島にいたかは不明。
運良く心優しきエルフに拾われ、名を貰い、豊かな大地で魔法とともに育った。
彼はかつて禁忌魔術に触れ、その深淵へと手を伸ばした魔術師。
その代償に、数え切れぬほどの呪いをその名に刻まれている。
彼の名を呼んだものは間も無く様々な災厄に襲われてしまうため、偽名を名乗っている。
また、定かではないが、彼らしき人物像の浮かぶ文献が探せばちょこちょこ見つかる。
が、名前らしきものは全て滲んだように潰されており、解読不可能。
そんな彼がこの学校で教鞭を揮う理由は、道を踏み外す生徒たちの監視。
毒を以て毒を制す。光の傍らには、常に影が存在するものだから。